第43話 『夏の夜の夢』|ティターニアとギリシア神話

2024/03/27

『ピーター・パン』 『夏の夜の夢』 ギリシア神話 プロメテウスの火 神話

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前話では妖精王オーベロンについてお話ししましたが、今話ではその妃、妖精女王ティターニアについてお話しします。

ティターニアという名前をきいて、ピンとくるものはありませんか? 正しい分け方かどうかは分かりませんが、この名前を「ティターン」と「ニア」に分けるとどうでしょう? ギリシア神話に詳しい方なら、「あ、そういうことね」と感づかれると思います。この名前が意味するところは「ティターン族の孫娘」ということです。

ティターン族とは、大地の女神ガイアと天空の神ウーラノスとの間にできた最初の子どもたちです。その子どもたちのなかのひとり、クロノス(サトルヌス)が父親のウーラノスを去勢して天下をとります(注1)が、自分も自分の子どものゼウスにその座を奪われてしまいます。そしてゼウスは、オリュンポス・パンテオンを組織して地位を盤石なものにしました。

ところでゼウスは、女神レートーとの間にも双子の子どもをもうけていました。ひとりはアポローンでもうひとりはアルテミス。両方とも光の神ですが、アポローンは太陽の神、アルテミスは月の女神です。アルテミスはまた、狩猟の女神でもあり処女神でもあります。特に処女神としての潔癖性は、特筆すべきでしょう。

このあたりは、ギリシア人ヘーシオドスによる『神統記』(前8世紀頃)に詳しいのですが、後にローマの詩人オウィディウス(前43年~後18年頃)は『変身物語』を著し、そのなかでアルテミスをディアナ(英語読み=ダイアナ)として登場させました。

『変身物語』のなかでディアナは、ポエベ、トリウィア、ディクテュンナなどさまざまな異名で呼ばれていますが、「ティターンの孫娘」という名もそのひとつです。ディアナも月の女神であり、狩猟の女神であり、アルテミスの処女性も色濃く残っていてその潔癖さを引き継いでいます。

このアルテミスおよびディアナの性格や行動を調べると、シェイクスピアがティターニアに与えた性格の下敷きが分かるし、それを『夏の夜の夢』でどのように変形しあるいは誇張したのか、さらにこの物語がどのようなテーマをもっているか、も見えてきます。

ただし、ここで見えてきたと思うテーマについての私の意見は、結論を急がずに回を改めてお話ししてみたいと思います。

今話ではまず、ヘーシオドスが書いた『神統記』をもとに、ギリシア人が考えた世界の創世からお話を始めたいと思います。

ギリシア人が考えた世界創世


ヘーシオドスの『神統記』による世界の創世は、概略すると以下のように語られます。

原初の宇宙であった混沌(カオス)から大地(ガイア)が生まれ、ガイアが星をいただくウーラノスを産み、ガイアとウーラノスが交わってティターン族が生まれました。この神々は神らしい姿かたちをしていましたが、次に生まれたキュクロープス族は一つ目の巨人、その次に生まれたヘカトンケイル族は腕が100本、頭が50個もあるという怪物たちでした。

ウーラノスは自分の子どもたちが怖くて、彼らを次々と宇宙の底に閉じ込めました。これに怒ったガイアは、最初のティターン族の末っ子クロノス(サトルヌス)に、ウーラノスを懲らしめるようにという命令を出します。そこでクロノスはウーラノスの性器を切り取るという残酷な罰を与えました(注1)。

切り取られた性器は海に投げ込まれ、その泡から生まれたのがアプロディーテー(ヴィーナス)だということはご存知のことと思います。一方、ウーラノスの傷から滴った血は大地に落ちて、ギガース族という怪物を大勢生みました。

「我が子を食らうサトゥルヌス」(ゴヤ)
クロノスはウーラノスが閉じ込めていた子どもたちのうち、ティターン族だけを解放して新王朝を打ち立てます。しかしクロノスもまた、自分の子どもに権力の座を奪われるとの神託を受けて、妻レアーとの間にできた子どもを次々と飲み込んでしまいます。

レアーはこれを悲しみ、ゼウスが生まれそうになったときにガイアに相談をもちかけました。ガイアはレアーに助言を与えます。そのおかげでレアーはゼウスを守ることに成功したのでした。

ゼウスは立派に成長し、クロノスを倒して王国を打ち立てます。ところがそれに嫉妬した他のティターン族が、ゼウスに戦いを挑んだのです。

ゼウスはキュクロープス族やヘカトンケイル族を解放し、味方につけてティターン連合軍に勝利しました。しかしそれでも戦いは終わらず、今度はガイアがギガース族を送り込みます。ゼウス軍は、人間ヘラクレスの助力もあってこれにも打ち勝ち、ようやくオリュンポス・パンテオンを確立したのでした。

ティターン族イーアペトスの息子プロメーテウスとエピメーテウスは、プロメーテウスの未来を見通せる力によりゼウスが勝つことを予見し、ゼウスの側につきます。そのおかげで彼らが罰せられることはありませんでした。しかし、プロメーテウスは常にゼウスに復讐することを胸に秘めています。ゼウスもまたふたりに対して警戒を怠りませんでした。

そこにプロメーテウスが人間に火を与える、という事件が起こります。このことを知ったゼウスは、彼をコーカサスの山頂に縛りつけ、毎日鷲を使わして内臓を食いちらかさせるという罰を与えるのです。プロメーテウスは神ですから死ぬことはなく、翌朝には回復します。そのため罰は繰り返され、次の日もその次の日も苦しみは続きます。

地獄のような苦しみは30年(一説によれば3000年)も続きました。それに耐えることができたのは、ゼウスはいつか自分の息子にその座を追われるという予見をプロメーテウスはもっていて、いましめを解かなければ秘密を暴露することはないぞ、とゼウスを脅せたからなのです。

横道にそれました。

ゼウスはまた、レートーとの間に双子の子どもをもうけていました。それがアポローンとアルテミスです。

ゼウスはティターン族のひとりであるクロノスの子どもであり、アルテミスはそのゼウスの子ども。そういうわけで、アルテミスはティターニア(ティターン族の孫娘)という異名をもっているのです。

アルテミス(ディアナ)の性格

両方ともアルテミスだが、右側のアルテミスは小アジアにあるエペソスのアルテミス。たくさんの乳房をもった豊穣の女神として描かれている

アルテミス、ディアナ、ポエベ、シンシア、(本来の)ティターニアなど、この女神のもつ異名はさまざまありますが、今話では名称をアルテミスに統一してお話しします。

なお、この女神にいろんな異名がついているのは、地中海沿岸の国々に伝わっていた土着の神々が、アルテミスと同一視されたという事情もあります。

月の女神

先ほどもお話ししましたようにアルテミスは月の女神です。彼女は夜に属するだけあって暗い独特の性格をもっています。

アルテミスは森林の神であり狩猟の神でもあるのですが、処女の純潔を守る神でもあります。原初のアルテミスは月の女神として子どもの誕生をつかさどる神とされていましたが、年が下るにつれて月の女神という側面はだんだん薄れ、処女神の潔癖さが強調されるようになっていきました。この潔癖さは異常なほどで、時に残酷ですらあります。

アルテミスのもつ処女らしい潔癖さの源は、男女の営みはけがらわしいものという考え方です。たとえきちんとした結婚であっても、性的な営みを忌み嫌っていました。女神は60人のオーケアノス(注2)の娘たちと猟犬の世話をする20人のニンフ(注3)を従えていましたが、彼女たちにも純潔を守ることを強制し、それを破った者は、それが本人の過失ではなかったとしても厳しく罰したのです。もちろん男のよこしまな欲望には容赦しませんでした。

アルテミスの性格を表すエピソード

アルテミスの残酷な潔癖性を表すエピソードを、ふたつご紹介しましょう。

ひとつは、ニンフ・カリストーの悲劇です。カリストーを見てその魅力に魅せられたゼウスは、思いを遂げるためアルテミスに化けて彼女に近づきました。彼女は全く疑いをもたずにゼウスが近づくのを許したのです。ところが彼女が楽しく語らおうとした時、突然ゼウスは正体を現し、彼女に襲いかかったのでした。

純潔を汚されたことの恥ずかしさでいっぱいだった彼女の元へ、アルテミスが現れます。もう以前のように顔を上げることはできません。アルテミスの一隊は、狩に疲れると清らかな泉で沐浴をするのが常ですが、この時、カリストーはなかなか衣服を脱ごうとはしませんでした。それをニンフたちが無理やり脱がせます。するとすべてのことが白日の下にさらされることになったのです。アルテミスは怒り、カリストーを射殺してしまいました。

アクタイオーンという若者が猟犬を連れて、狩に出かけた時のことです。若者は猟犬たちとはぐれてしまい、知らずに聖なる森に迷い込んでしまいました。すると、沐浴の最中だったひとりのニンフが裸で立っているのを目にしたのです。ニンフは叫び声を上げて泉へ走り、大勢のニンフたちと共にアルテミスの身体を隠そうとしました。しかし時すでに遅く、アクタイオーンは女神の裸を見てしまったのです。

女神は若者に冷たい視線を送ると、さっと手を振って若者を牡鹿に変えました。そこへ彼の猟犬がやってきます。ご主人様を目で探しましたが見当たらないので、犬たちはさっそくこの獲物に襲いかかりました。アクタイオーンは「俺がお前たちの主人だ」と叫ぼうとするのですが、犬たちには鹿の悲しい鳴き声にしか聞こえません。たちまち鹿はバラバラに食いちぎられてしまいました。

『夏の夜の夢』のティターニア

「ティターニアとボトム」(エドウィン・ランドシーア)

このような残酷ともいえる潔癖性をもったアルテミス(オウィディウスの『変身物語』ではディアナ)を下敷きにして、シェイクスピアはティターニアというキャラクターを創造しました。しかし、『夏の夜の夢』のティターニアはかつて伝えられていた女神とはかなり違います。シェイクスピアは、この個性的なキャラクターにどのような味付けを施したのでしょう。

前話でもお話しいたしましたが、結婚というものについてあれほど嫌っていたティターニアですが、『夏の夜の夢』ではオーベロンと結婚しています。ただ、彼とは夫婦喧嘩の真っ最中なので、相手をののしるくらいの「残虐性」はもっています。

それどころか、このたびアマゾンの女王ヒポリタと結婚することになったテセウス(シーシュース)とは、じつは共に遊び歩く仲だという噂もあります。さらに、たとえ薬による魔法のせいだったとしても、ロバ頭のボトムに恋をして妖精の国も妖精たちも全部あげる、などという約束をしてしまうティターニアです。潔癖性もへったくれもありません。

ティターニアは「ティターン族の孫娘」という由緒正しい名前をもっていながら、『夏の夜の夢』では、もはや女神ではありません。妖精の女王という地位を与えられて登場しているのです。

月の女神との繋がりは、このティターニアに小さな妖精たちがたくさん従っているということがあります。これは、アルテミスがオーケアノスの娘たちやニンフたちを従えている姿と重なりますね。

また、月を見上げて純潔を汚されようとしている乙女のことを想い、涙を流すシーンもあります。これなども、月の女神としての面影を色濃く残しているところでしょう。

『夏の夜の夢』と民衆

「オーベロンとティターニアの和解」(ペイトン)

喜劇のひとつの型として、物語の最初はいさかいなどの悲しい場面で始まり、最後にはハッピーエンドで終わる、というものがあります。『夏の夜の夢』もこの型を使い、夫婦喧嘩で始まったオーベロンとティターニアの仲も、お芝居の大団円には互いに分かり合って和解しています。

それにしても、このお芝居が16世紀イングランドで大いに受けたというのは、驚きだと思いませんか?

シェイクスピアは、『夏の夜の夢』をオリジナルのギリシア神話からではなく、オウィディウスの『変身物語』から着想したのだと思います。というのは、職人たちが結婚式の余興として取り上げた『ピュラモスとティスべ』の悲劇は、この『変身物語』のなかで「あまり知られていないお話」として収録された物語だからです。なおこの『ピュラモスとティスベ』は、シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』にインスピレーションを与えたといわれています。

もし観客がオリジナルの物語=『変身物語』を知らなかったら、職人たちの滑稽な所作だけに目が行き、彼らが練習しているドタバタの芝居自体のおもしろさは少なくなるのではないでしょうか。

そればかりか、テセウスとヒポリタの結婚、妖精王と妖精女王のいさかい、森でさまよう恋人たち、パックのいたずら。これらのエピソードも、オリジナルの神話や伝承を知っているのと知らないのとでは、『夏の夜の夢』のおもしろさに違いがでます。

折からのルネサンスの風を受けて、ヨーロッパ文化の源流の香りを吸収しようとしていた時代だったとはいえ、貧しい下層民に至るまで古代の文化に精通して『夏の夜の夢』を楽しんでいたのだとしたら、イングランドにおける古代ギリシア・ローマ文化への貪欲な好奇心はとてつもないものだったのだなあ、と私などは思ってしまいます。

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(注1)去勢して天下をとります

古代において、王者は身体が壮健であることが絶対条件でした。特に生殖能力については重要です。これを失った場合は、権力の座から滑り落ちるしかなくなります。

ゼウスもケルト神話に登場するダグダ(第30話参照)も、各地に恋人をもち、大勢の子どもをもうけました。精力絶倫ということは、古代においては偉大な神や英雄の絶対条件だったのです。古代の国のなかには、生殖能力を失った王は刺し殺され神への生け贄にされたという国もあったと聞きます。

新田次郎の『アラスカ物語』だったかと思いますが(記憶が曖昧ですみません)、主人公のフランク・安田がエスキモー(※)の村に投宿したとき、宿を貸してくれた主人が自分の妻といっしょに寝てくれといって妻を差し出した、というエピソードがあったかと思います。安田はもちろん丁重に断りますが、明治時代にもそのような風習が残っていたようなのです。

このような風習について、私は単に未開だったのだからしようがない、と思っていました。

しかし、古代人の生活を解説したYouTube動画を見た時、思わず膝を打ちました。その動画では、縄文時代は人口がとても少なく、ごく少数の血縁者がかたまって集落を作っていたというのです。集落と集落の間は遠く交流は少ない。さらに北極圏であれば、雪や氷が行く手をはばみます。そこでもし血縁者同士で子孫を増やしていったら、血が濃くなりすぎて異常な子どもができてしまいます。

そういうわけで、集落を通り過ぎる旅人や商人は、外部の血を入れるのに重要な役目を果たす人々と考えられていたというのです。明治時代のエスキモーの人々も、集落の規模が小さくてチャンスがあれば外部の血を入れたいと思っていたのかもしれません。現代人の自分の価値観だけで、他の文化を評価してはいけないと思いました。

人口が多くなりすぎている現代と違って人の数の少ない古代では、子どもができなければすなわち民族の滅亡に直結します(現代日本でも、少子化が進めば同じ道をたどるだろうという説もあります)。そういう状況にあって王者に生殖能力がないというのは、彼にとっても支配下の民にとっても致命的なことだったのだと思います。

ただ、急いで付け加えるなら、ゼウスなど偉大な神に子どもが多いのは、後の人間が自分の家系の正統性や権威を示すために偉大な神や英雄の末裔だと主張した、ということでもあります。

(※)エスキモーという名称は「生肉を食う人」という意味であり差別用語だから、この名称を使わずにイヌイットということばを使いなさいと教えられてきました。しかし仕事でアラスカに行った時、現地で友人になった日本人から、イヌイットではなくエスキモーを使ってほしいといわれたのです。

カナダであれば、北極圏にいるモンゴロイド系の人々はほとんどがイヌイット族であるから問題ないけれども、アラスカではイヌイット族はごく少数派。ここにはさまざまな部族があるのにイヌイットといわれると、全ての部族がイヌイット族として扱われることになってしまう。

それは、中国人も日本人も朝鮮人も東南アジアの人々も、すべて中国人といわれるようなものだということでした。そんなことになるくらいなら、使い慣れているエスキモーのほうが何倍もいいと現地人は思っているというのです。

そこでこの脚注では、エスキモーという名称を使っています。

(注2)オーケアノス

ガイアとウーラノスの間に生まれた最初のティターン族は、12柱です。

  • 男神=オーケアノス、コイオス、ヒュペリオーン、クレイオス、クロノスの6柱
  • 女神=テイアー、レアー、ムネーモシュネー、ポイベー、テーテュース、テミスの6柱

オーケアノスは大河の神です。

オーケアノスは妻テーテュースとの間に、3000の息子たち(河川)と3000の娘たち(水の妖精)、メーティス(知恵)、テュケー(幸運)、スティクス(地獄の河)をもうけました。

オーケアノスは、もともとは世界の形成に重要な役を担った神であり、太陽や星が昇る彼の海は全宇宙を取り巻いて流れている、と信じられていました(第25話参照)。しかし、古代ギリシア文化の後期には、彼の重要度は低くなっていったのです。

(注3)ニンフ

ニンフは妖精と同一視されることが多いように思います。しかし、もともとは全く別のものでした。

古代ギリシア神話におけるニンフは木や草花、小川や泉の精霊で、すべて女性です。男性のニンフはありません。かよわい乙女たちのようで、自分の木などが枯れれば運命を共にします。

一方、ケルトの伝承にある妖精(Fairy)は、これまで私のブログを読んできてくださった方は先刻ご承知のことと思いますが、女性はもちろん男性もいます。

ケルトの妖精は、人間の運命を左右したり、人に致命的ないたずらをしたり、怠惰な下女の腕をつねったり、健康な赤ん坊をさらって代わりに木切れや年老いた妖精をおいてきたりするちょっと怖い存在でした。でも、気まぐれに自分にやさしい人間に対して富をさずけたりすることもあり、憎めない存在でもありました。

ルネサンスの盛り上がりで、15世紀あたりからイギリスでも古代ギリシア・ローマの文献を英語に翻訳しようという機運が起こり、『変身物語』なども英語に翻訳されました。ニンフと妖精の混同は、その際にニンフが妖精と訳されたために起こったのです。

さらに『夏の夜の夢』が大成功し、かわいい妖精が登場する物語がたくさん出版され、後に『ピーター・パン』に登場するティンカー・ベルが有名になったりして、妖精はちょっとコケティッシュなかわいい女の子のイメージが定着しました。


●参考にした図書

『ギリシア神話』F・ギラン著 中島 健・訳 青土社

古代ギリシア神話に登場する個々の神々について、神話のなかでの立ち位置や性格、信仰の内容などが詳しく書かれている好著。

巻末には索引も添付されており、一人の神について他の神々との関連性などを調べるときにも役立ちます。






『変身物語・上』オウィディウス著 大西英文・訳 講談社学術文庫

古代ローマ「黄金時代」を代表する詩人オウィディウス(前43-後17/18年)。原初の混沌から世界の創造を歌う「序詞」に始まり、「金・銀・同・鉄」4時代、英雄たちの時代、そしてトロイア戦争を経て初期の王の時代に至る歴史を描く本作は、燦然と輝く人類の至宝である。長らく待望された文庫版新訳、完結編。下には第9巻から第15巻を収録。
(講談社学術文庫編集部)






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明治大学文学部を卒業した後、ラボ教育センターという、子どものことばと心を育てることを社是とした企業に30数年間、勤めてきました。 全国にラボ・パーティという「教室」があり、そこで英語の物語を使って子どものことば(英語と日本語)を育てる活動が毎週行われています。 私はそこで、社会人人生の半分を指導者・会員の募集、研修の実施、キャンプの運営や海外への引率などに、後半の人生を物語の制作や会員および指導者の雑誌や新聞をつくる仕事に従事してきました。 このブログでは、私が触れてきた物語を起点として、それが創られた歴史や文化などを改めて研究し、発表する場にしたいと思っています。

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